みなさんは水道水を飲みますか?
水の1日摂取量は、2ℓ~3ℓと言われており、水道水を飲んだ経験がある方も多いと思います。
飲用目的で水道水を利用したことが無くても、料理やシャワーで多く用いられていますよね。
今回は、その水道水は本当に安全で衛生的なのかを解説していきます。
今まで水道水を飲んでいた方や飲むのに抵抗がある方も、この記事を参考にしていただければと思います。
目次
日本の水道水は基準が定められているため健康を害するものではない
水道水を飲むのに抵抗がある方は、いろいろな成分が含まれてそうだからという理由が多いのではないでしょうか。
たしかに水道水には、消毒や殺菌する成分が多く含まれています。
しかし、その成分は安全で衛生さを保つために必要なものがほとんどです。
水道水の水質はしっかりと管理されているため、多くの成分が含まれていたとしても一生飲み続けていても問題ありません。
また、日本の浄水技術は世界トップレベルであるため、心配する必要はありません。
水道水には危険な成分も含まれている
前述で水道水は安全で衛生的と説明しましたが、危険な成分が含まれている場合も少なからずあるため注意が必要です。
一生飲んでも健康に害はないと言われてはいますが、中には大量に摂取すると危険な成分もあるため紹介していきます。
水道水に含まれている可能性がある成分は下記の6種類です。
- 塩素
- トリハロメタン
- 鉛
- アルミニウム
- 鉄錆
- 農薬
1つずつ詳細を説明していきます。
塩素
塩素は水道水には必ず含まれている成分の1つです。
病原微生物を消毒させる効果があり、水道水1ℓあたりに0.1㎎以上の塩素が残るように定められています。
水道水を塩素消毒するようになって、乳幼児の死亡率やコレラや赤痢腸チフスが急激に減ったという実績があります。
しかし塩素は、海外で子供の喘息に関係があるという研究もされているのも事実です。
水道水に含まれる残留演奏は人体に影響がないと言われていますが、過剰に摂取するのには抵抗がある方もいるでしょう。
また、塩素消毒によりトリハロメタンが発生してしまう危険や、塩素耐性を持つ菌を生み出す可能性もあるようです。
トリハロメタン
トリハロメタンは、塩素消毒により発生する物質です。
クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの4つの物質を総称してトリハロメタンと呼びます。
強い発がん性がありますが、水道水に含まれている量は微量のため、人体に影響はありません。
一部の浄水場では高度浄水化を行っており、そこではトリハロメタンを大幅に除去するのが可能です。
トリハロメタンの成分の1つであるクロロホルムは揮発性の物質で、通常飲用するものではありません。
揮発性のため、呼吸などで体内に吸収されるという危険もあります。
鉛
鉛は、以前は水道管の材料として使用されていましたが現在は使用が禁止されています。
しかし、禁止されているにも関わらず鉛を使用し続けている家庭があるのも事実です。
水道管が古くなり劣化していると、水に鉛が溶け込んでしまう可能性があります。
鉛に関しては鉛の水道管を使用していなければ、水に含まれる心配がないため、自宅の水道管をチェックしましょう。
アルミニウム
浄水の際に、細かいゴミなどをまとめて沈殿させる凝縮剤としてアルミニウムが含まれた薬品を使用しています。
アルミニウムは体内に入ったとしても、ほとんどの場合体外に排出されます。
しかし、アルミニウムは腎臓機能障害やアルツハイマー型認知症の原因となると言われており、摂取し続けるのは危険な物質です。
水道水に含まれているアルミニウムは基準値を下回っているため、問題はないでしょう。
鉄さび
鉄は水道管に多く使用されています。
鉛と同じく、古くなって劣化していると水道水に混入の可能性もあります。
鉄が混入していると、赤茶色になって独特の鉄の匂いや味がするためすぐに気が付くでしょう。
もしなにか異変を感じたらすぐに水道水の利用を中止しましょう。
田舎の水道水に含まれている可能性がある農薬
- 田舎の水道水は農薬や除草剤が含まれている可能性
- 農薬のような人工的な化学物質はバクテリアに分解されないため、蓄積していく
- 農薬は肝臓がんや子宮がんを引き起こす危険性
水道水を飲むのが危険な場合2選
日本の水道水は厳しい基準が設けられており、基本的には安全です。
しかし、完全に安全とは言い切れないのも事実です。
そこで水道水を利用するのが危険な場合はどんな時なのかを詳しく解説していきます。
1つでも当てはまった方や心当たりがある方は、すぐに対処しましょう。
鉛製の給水管を使用している場合は危険
浄水処理された水がどんなに綺麗で衛生的でも、給水管に問題があると意味がありません。
鉛を用いた水道管は禁止されていますが、1つ1つの家庭をチェックするのは難しいため、現在でも鉛の水道管を使用している家庭は存在します。
水道管が古く劣化していると鉛が溶け出した水を飲んでしまいます。
鉛を摂取しすぎると鉛中毒になる危険があるため、もしまだ鉛の水道管を利用している方がいればすぐに交換をしてください。
貯水槽の管理がされていない場合は危険
貯水槽の管理がされていない場合、その水を利用するのはとても危険です。
マンションなどでは、排水管から運ばれてきた水が貯水槽に貯められて各家庭で使用する形になっています。
貯水槽の点検は年に1回以上行う決まりとなっていますが、点検はオーナー次第なため全く点検がされていない場合もあります。
いつ点検したのかは共有さて得ない場合も多いため、住民は不安でしょう。
可能であれば点検が頻繁に行われていそうなマンションや、点検後に住民に共有してくれる場所を選ぶのがおすすめです。
水道水を安全に飲むなら沸騰をさせる
日本の水道水は安全ですが、有害な物質が微量に含まれています。
その有害な物質を取り除き、安全に飲むためには沸騰させる必要があります。
沸騰させることで、水道水中の塩素やトリハロメタンが除去できます。
除去方法を詳しく説明していきます。
塩素の場合は沸騰したら蓋を外して10~30分間ほど加熱
沸騰したら蓋を外して10~30分間ほど加熱を続ければ除去が可能です。
沸騰後の水を冷やすと塩素臭がしない美味しい水を飲めるためおすすめです。
トリハロメタンの場合は沸騰後5分以上の過熱
トリハロメタンは沸騰後5分以上の過熱で除去が可能です。
しかし、トリハロメタンは水温が上昇すると増加する性質があり中途半端に加熱するのは危険と言えます。
確実に除去をするのであれば、塩素と同じように10~30分加熱するのがいいでしょう。
赤ちゃんのミルク用なら十分な注意を!
赤ちゃんがいる家庭では、水道水を利用するのが心配な方も多いでしょう。
水道水に含まれる成分は、抵抗力の弱い赤ちゃんへの影響があるかもしれません。
赤ちゃん用のミルクは、お湯で粉ミルクを溶かして人肌に冷ますのが基本であり、沸騰が不十分だとトリハロメタンや塩素が残留している危険があります。
基準値を下回ってはいますが、心配なら市販の天然水やフィルターで塩素やトリハロメタンを除去した水を使うのがおすすめです。
赤ちゃんは抵抗力が弱いため、ある程度成長するまでは注意が必要ですよ。
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水道水を飲みたくない方におすすめの水を紹介!
安全なのはわかっているけどどうしても水道水を飲むのに抵抗がある方もいますよね。
危険な成分が少しでも含まれている可能性があるため、心配するのは当たり前です。
しかし、水は毎日飲むもののため、飲まずにはいられません。
水道水の代わりとなる水は下記のようにいくつかあるため、紹介していきます。
- 市販の天然水
- 浄水器の水
- ウォーターサーバーの水
自分に合ったタイプの水を見つけてみてください。
市販の天然水を購入する
天然水は水道水よりは検査項目が少ないですが各メーカーで厳しい基準を設けているため、安全面は問題ないと言えます。
何よりも美味しさが水道水よりも上なため、毎日飲むのに適しています。
しかし、水道水よりも高価というデメリットもあるため、人によってはおすすめできません。
浄水器を使用する
浄水器は塩素や錆を除去するのが可能です。
3,000円前後で購入できるものから10,000円以上という高価なものもあります。
フィルターの種類によって除去できる成分が異なるため、自分に合った浄水器選びできるというメリットがありますが、安価なものだとあまり浄水効果が期待できないでしょう。
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ウォーターサーバーを契約する
ウォーターサーバーを契約すればいつでも衛生的で美味しい水を飲めます。
ウォーターサーバーの水は天然水とRO水の2つの水が使用されるのがほとんどです。
RO水は超微細なフィルターでろ過された水で、不純物以外にもミネラルも除去された水で、赤ちゃんのミルクなどにとても適しています。
市販の天然水と異なり、水を配送してくれるため、購入の手間が省けるのもメリットです。
しかし、水代以外にも電気代や維持費がかかるため決して安いとは言えません。
また、場所をとるため1人暮らしだと難しい場合が多いでしょう。
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いかがだったでしょうか。
説明した通り基本的には水道水に危険性はなく、安全に利用できます。
しかし、水道管が劣化や貯水槽がしっかり管理されていないと、水道水に悪影響を及ぼしている可能性があります。
これまで通り安全で衛生的な水道水を利用するためには、今回紹介した危険な場合をチェックして対策をする必要があるでしょう。
心配な方はすぐにでも自分の家は大丈夫かどうか確認してみましょう!