「水道水が赤や茶色に変色している」
「サビのようなものが水道水に混ざっている」
このように水道水に錆を感じた時、急な事で対処法が分からず困ってしまうという経験のある方もいるでしょう。
そこでこの記事では、水道水に錆が混入してしまった際の原因と対処法について解説していきます。
また水道水に錆が混ざった時に見受けられる特徴や、水道の錆を放置してはいけない理由についても紹介していきますので目を通してみてください。
水道から出てくるさびは主に赤錆
錆にも色々な種類がありますが、水道水に混入してしまうサビというのは基本的に赤錆です。
鉄製品が水に晒されることで発生する最も一般的な錆で、ボロボロと崩れやすく脆いのが特徴です。
そのためどこかで剥がれ落ちた錆が水道管に入り込み、水道水と混ざってしまうことがあるのです。
水道水に錆が混ざっている時の6つのサイン
錆が混ざってしまった水道水に見られる主な特徴は下記の通りです。
- 水が赤く濁る
- 赤茶色の塊が混ざっている
- 鉄の味を強く感じる
- 鉄の匂いを強く感じる
- 洗面台や流しに赤っぽい水跡が残る
- 水道料金がいつもより高い
水道料金の高さは一見錆とはは関係ないように思えますが、実は水道水に錆が混ざっているサインのひとつです。
水道管自体が錆びていて水道水に影響している場合、放置しておくと水道管がさらに劣化し漏水の原因となります。
見えないところで漏水していると、知らないうちに水がどんどん流れてしまうため水道料金が高くなってしまうのですね。
もし水道水自体に変を感じなくても、水道料金に変化があった時は水道トラブルの兆候かもしれませんので注意しましょう。
水道から錆が出てしまう2つの原因
水道から錆が出てしまう原因は主に下記の2つです。
- 水道管や貯水槽の劣化
- 断水や水道工事
順番に見ていきましょう。
水道管や貯水槽の劣化
水道水が家庭に運ばれるまでのどこかの水道管が劣化していて錆が発生し、剥がれ落ちた錆が水道水に混ざって蛇口から出てきてしまうことがあります。
またマンションの場合は、水道水は一度貯水槽というタンクに集められ、そこから各家庭に供給されていきます。
この貯水槽が劣化してしまっている場合、中で発生した錆が水道水に混ざってしまうことも考えられますよ。
断水や水道工事
お住まいの地域が断水の被害を受けていたり、お家の近くで水道工事が行われている場合には、一時的に錆びや汚れが水道水に混ざり込んでしまうことがあります。
ただ、この場合のサビの影響は一時的なものであることが多いですよ。
少しの間水道を出しっぱなしにしてみたり、様子を見ているうちに改善されることもあります。
水道から錆が出たときの対処法
水道から錆が出た時の対処法は主に下記の2点です。
- 水を出しっぱなしにしてみる
- 配水管の点検・交換修理を依頼する
1つずつ解説していきます。
水を出しっぱなしにしてみる
地域での断水や水道工事などが原因で一時的に水道栓に錆が混入している場合、汚れてしまった水を全て出し切れば元の水質に戻ることが多いです。
しばらく水を出しぱなしにしてみて、水が透明に戻り異物の混入もなく、匂いなども気にならなくなったならば利用再開できるでしょう。
水質が改善されなかったり、サビが勝ったり混ざらなかったりを繰り返すようであれば業者への点検依頼が必要となります。
配水管の点検・交換修理を依頼する
しばらく水をだしっぱなしにしても水質が改善されない場合は、配水管の点検・交換修理を依頼する必要があります。
マンションなどの集合住宅にお住いの場合は、管理人や管理会社に相談して管理者側から業者を手配してもらいましょう。
戸建住宅にお住いの場合は、錆の原因となっている配水管が公共のものか宅地内のものかで依頼先が異なります。
公共の配水管が傷んでいる場合には水道局に、宅地内の配水管が傷んでいる場合には水道工事業者に依頼の連絡をする必要がありますよ。
錆の出ている配水管が公共のものか宅地内のものか見極める方法
戸建住宅にお住まいの場合、錆の原因となっている配水管が公共のものか宅地内のものかで依頼先が異なることはお伝えしていましたね。
とはいえ、どの水道に錆が生じているかを判断するのは難しいですよね。
そこで、大まかな見分け方について簡単に紹介したいと思います。
水道水の状況 | 依頼先 |
---|---|
蛇口をひねった最初の方だけ錆が混ざっている | 水道工事業者(宅地内の水道が劣化している可能性が高い) |
錆を含んだ水がしばらく出続ける | 水道局(公共うぶの水道が劣化している可能性が高い) |
公共部の水道管が劣化している場合は、劣化の範囲が大きかったり混入する錆の量が多くなりがちなので、錆の混ざった赤みがかった水がしばらく出続ける傾向にありますよ。
水道から錆が出たら飲まない・使わない方がいい理由
錆が混入した水は基本的に利用を避けるのがおすすめです。
その理由は理由は下記の通り。
- 嘔吐や下痢の原因になる
- 鉄の味とにおいで美味しくない
- 洗面台や洗濯物に色が移ってしまう
嘔吐や下痢の原因になる
錆の成分は鉄であり、鉄分の多い食材と同じ要領で少量摂取したからといって大きな問題はありません。
しかし、鉄分の摂りすぎは嘔吐や下痢の症状を引き起こす原因となります。
サビが混入した水道水には多くの鉄が含まれる事になりますので、基本的には飲まない方が良いでしょう。
鉄の味とにおいで美味しくない
錆が溶け込んでしまった水道水は、鉄の味と臭いが着いてしまっていて美味しくありません。
また赤錆が塊のまま混入してしまうこともあり、口の中に違和感を感じることもあります。
飲料水として利用するのは難しいでしょう。
洗面台や洗濯物に色が移ってしまう
例えば赤錆で色が変わった水道水を誤って洗濯に使ってしまうと、洗濯物に赤錆の色が移ってしまう危険があります。
また流しや洗面台の変色を引き起こす可能性もあり、出来れば使用を控えるのがおすすめです。
錆を放置していると漏水や詰まりの原因に
水道の錆を放置していると、サビが剥がれ落ちた部分から水道管が薄くなります。
すると、いずれ配管の外側にまで錆が広がって穴が開き、漏水につながる危険があるのですね。
また錆の中には水道管内でこぶ状に成長していくものもあり、そのこぶが似ずの流れを妨げ配管詰まりの原因となることも。
このように水道のサビを放置していると様々なトラブルの要因となりますので、気づいた時に早めに対応するのがおすすめです。
水道から錆が出たら水道管が劣化している可能性が高い
水道水に錆が混入してしまった際の原因と対処法、そして水道水に錆が混ざった時に見受けられるサインや、水道の錆を放置してはいけない理由について紹介しました。
もし水道から錆が出てきたときは、どこかしらの配管が劣化していることが原因となっている可能性が高いです。
放置しているとさらに深刻な水道トラブルを引き起こすこともありますので、気づいた時の早めの対応が重要となりますよ。