ハッカ油スプレーは夏のマスク対策や気になる排水溝・ゴミ箱の匂い対策、さらには虫除け効果もあるなど、うれしい効果満載のアイテムです。
そんなハッカ油ですが、少ない材料で手軽に自作できることを知っていましたか?
すでにスプレータイプで売っているものよりも、ハッカ油から自作する方が圧倒的にコスパが良いため、出来れば自分で作りたいと考えている方は多いでしょう。
そこでこの記事では、ハッカ油と水道水のみでハッカ油スプレーを作る方法について紹介したいと思います。
通常は精製水と無水エタノールの使用が推奨されていますが、それらを使う場合と使わない場合で、完成したハッカ油スプレーにどんな違いが出るかも解説しますので目を通してみてください。
ハッカ油スプレーとは
まず、ハッカというのはミントの一種で、日本に自生している和種ハッカ(主にニホンハッカ)のことをいいます。
セイヨウハッカの場合はペパーミントと呼んだりしますね。
和種ハッカは冷感作用のある成分である「l-メントール」を豊富に含んでいるのが特徴です。
ハッカ油というのはそのハッカを蒸留して精製したもの。
ハッカ油スプレーは、ハッカ油を水や無水エタノールと合わせてスプレーボトルに詰めたものをさしています。
ハッカ油スプレーはハッカ油と水道水だけで作れる!
ハッカ油スプレーを作るには通常、精製水や無水エタノールを必要とします。
精製水や無水エタノールが常備されている家庭は少ないと思いますので、「ハッカ油スプレーを作るためだけにわざわざ買うのはちょっと…と感じてしまう方も多いでしょう。
ただ、実はハッカ油スプレーは水道水だけでも作ることが可能です。
精製水・無水エタノールを使ったハッカ油スプレーとの違いや、水道水のみで作る際の注意点についてはこのあと詳しく紹介していますので、合わせてチェックして下さいね。
水道水だけを使ったハッカ油スプレーの作り方
早速、二つの材料のみでできるハッカ油スプレーの作り方を見ていきましょう。
まず必要な材料と分量は下記の通りです。
- ハッカ油 10~20滴
- 水道水 100ml
スプレーボトルに水道水を入れた後、ハッカ油を10~20滴入れてフタをします。
後は使用する前によく振って混ぜれば、ハッカ油スプレーとして使うことができますよ。
用途にもよりますが、ハッカ油は水50mlに対して10滴ほどが適量と言われています。
においの強さなどの好みも含めて、様子を見て調節してみてくださいね。
ハッカ油スプレーを水道水だけで作った際の注意点
ハッカ油スプレーを水道水だけで作った場合、使用方法や管理方法について注意点があります。
気を付けなければいけないのは下記の2点です。
- 使う前によく振る
- 肌に合わない場合は使用を中断する
使う前によく振る
水道水のみで作ったハッカ油スプレーは成分がすぐに分離してしまうため、使う前には毎回よく振る必要があります。
水と油が混ざらないのはよく聞く話で、ハッカ油スプレーにも同じことが言えるのですね。
無水エタノールを使うと、水とハッカ油が分離するのを防いでくれますよ。
肌に合わない場合は使用を中断する
水道水に含まれる塩素は肌にとって負担になってしまう可能性があります。
特に敏感肌の方は、ハッカ油スプレーをマスクやハンカチに噴きつける使い方をしたいときには注意してください。
水道水の代わりに精製水を使えば、演奏をはじめとする不純物が肌に悪影響を与える心配をしなくて済みますよ。
もし水道水で作ったハッカ油スプレーで肌が荒れてしまった場合は使用を中断し、作り方や用途を見直しましょう。
一般的なハッカ油スプレーの作り方
水道水を使ったハッカ油スプレーの作り方についてはお伝えした通りです。
ただ一般的には、水道水ではなく無水エタノールと精製水を使った作り方が推奨されています。
水道水で作ったハッカ油スプレーが肌に合わなかった時などのために、念のため一般的な作り方も紹介したいと思います。
必要な材料と分量は下記の通りです。
- ハッカ油 10~20滴
- 無水エタノール 10ml
- 精製水 90ml
まずスプレーボトルに無水エタノールとハッカ油を入れ、フタをしてよく振って混ぜます。
混ぜ終わったら精製水を入れて完成です。
作る手間自体は、水道水飲み屋の作り方とそこまで変わらない印象ですね。
無水エタノールは何のために必要?
水道水でも作れるなら、無水エタノールは何のために必要なの?と不思議に思っている方もいるでしょう。
無水エタノールは非常にアルコール度数の高いエタノールのことで、水に溶けやすくする作用を持っています。
つまり無水エタノールの役割は、ハッカ油と水が分離するのを防ぐことなのですね。
本来混ざり合わない水と油が馴染むようになり、使い勝手の良いハッカ油スプレーとなります。
精製水と水道水の違い
水道水の中には塩素(カルキ)やミネラル、細菌等の様々な不純物がどうしても含まれてしまいます。
一方で精製水は、特殊なろ過方法や殺菌方法などを施すことで、ミネラルや細菌をはじめとする不純物を徹底的に除去しています。
「純水」とも言われ、余計なものがほとんど入っていないお水ということ。
つまり、精製水と水道水の違いはお水の純度ということなのですね。
水道水のみとエタノール・精製水を使ったハッカ油スプレーの違い
水道水で作ったハッカ油スプレーと、エタノールは精製水を使ったハッカ油スプレーではどのような違いがあるのでしょう。
エタノールと精製水を使うやり方が一般的には推奨されていますが、実は水道水のみで作るハッカ油スプレーにもメリットはあります。
それぞれのメリットデメリットを把握した上で、適切な方法でハッカ油スプレーを作り活用しましょう。
比較する項目は下記の6点です。
- 使用前の手間
- 消費期限
- 虫除け効果
- におい
- 使えるスプレーボトルの素材
- コスト
使用前の手間
お伝えしていたように、水道水のみで作るハッカ油スプレーは油分と水が分離しやすいです。
そのため使用前にはボトルを念入りに振って中身を混ぜ合わせなければいけません。
一方、無水エタノールを使用したハッカ油スプレーは中身が混ざり合った状態を維持しやすいので、いつでもすぐに使うことができますよ。
消費期限
水道水を使う方法は楽だけど、「推奨されている方法ではないためデメリットばかりなのかな」というイメージを持っている方も多いでしょう。
しかし、実は消費期限に関しては水道水を使うことにメリットがあります。
水道水に含まれる塩素には殺菌作用があり、ハッカ油スプレーに使った後もその殺菌作用がしばらく持続します。
塩素が雑菌の繁殖を抑制してくれるため、精製水を使う場合よりも長持ちしやすいと言われているのです。
塩素の殺菌作用は冷暗所で約3日間、冷蔵庫保管で約10日間持続するとされています。
どの方法で作ったとしても外出時以外は冷蔵庫保管し、少量ずつ作って早めに使い切るようにするといいですね。
虫よけ効果
「水道水を使ったハッカ油スプレーは虫除け効果が落ちている」という口コミはよく見かけられますね。
効果自体が薄くなっていたり、効果時間が短いという意見が多いようです。
虫除け効果よりもゴミ箱等のニオイ対策やリフレッシュ効果を期待しての使い方をする場合は、そこまで気にしすぎなくてもいいでしょう。
におい
においについては、「水道水のみで作るとハッカの油のにおいが強く出る」という意見もあれば「違いを感じない」という声も見られます。
意見が分かれているところでもあり、結論としては「人による」ということですね。
試してみないことには何とも言えませんが、心配な方はあまり大容量のハッカ油を購入せず、少量から試せるものを用意すると良いでしょう。
使えるスプレーボトルの素材
ハッカ油スプレーを作る際は、スプレーボトルの素材に注意が必要です。
ポリスチレン製のボトルを使ってしまうと、ハッカ油によって変質してしまうため避けるようにしましょう。
おすすめはポリプロピレン・ポリエチレン・ガラス・陶器を使ったボトルです。
また無水アルコールを使用したハッカ油の場合は、さらに「アルコール対応」と記載のあるものを選ぶ必要があります。
水道水のみで作るハッカ油スプレーの方が、選べるボトルが多いということですね。
商品説明にしっかりと目を通して、対応した容器を買うようにしてください。
コスト
水道水を使ったハッカ油スプレーの場合、かかるコストは実質ハッカ油とスプレーボトルのみです。
無水エタノールと精製水を使う方法よりも手軽で、そしてお得にハッカ油スプレーを作ることができるでしょう。
無水エタノールと精製水が偶然おうちにある家庭は少ないですからね。
またハッカ油スプレーのためだけに買うと、開封後使い切らないうちに消費期限を迎えてしまうこともあるため気をつける必要があります。
ハッカ油スプレーのメリット・使い方
ハッカ油スプレーは様々な用途に使えて安全性も高いアイテムです。
ただし消費期限がそこまで長くないため、様々な活用方法を知って有益に使い切るようにしましょう。
ハッカ油スプレーが活躍する場面には下記のようなものがあります。
- 天然成分だから安全性に高い虫除けになる
- マスクに噴きかけて清涼感アップ
- ゴミ箱や排水溝に噴きかけてにおい対策に
- シャツやハンカチなどに使うとリフレッシュ効果も
- お風呂上がりの滝汗防止に
天然成分だから安全性に高い虫除けになる
ハッカ特有のスーッとした香りは、実は虫が嫌う香りです。
コバエやゴキブリ対策として有効なので、窓や出入り口などに吹き付けておくことで家の中に虫が入ってくるのを予防することができます。
またハッカは天然成分なので、一般的な殺虫剤のように人体に害のある成分が含まれていません。
小さなお子さんがいる家庭でも安心して使うことができ、虫が嫌いな方や心配症な方でも気にせずたくさん使うことができます。
マスクに噴きかけて清涼感アップ
近年マスクをつける機会が増えましたが、夏にマスクを使うと暑苦しくて耐え難いと感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな時、ハッカ油をマスクに吹き付けると冷感効果とすっきりとした香りで、夏マスクの息苦しさを軽減してくれます。
ハッカは少量でも刺激を感じられるため、吹き付ける際はワンプッシュから始めていきましょう。
またマスクの内側に吹き付けるとやはり刺激が大きいため、マスクの外側の頬の部分に吹き付けるのがおすすめです。
目やのどの粘膜にハッカが付着すると痛みを感じることがありますから、マスクはつけた状態ではなく必ず外した状態でスプレーするようにしてください。
ゴミ箱や排水溝に噴きかけてにおい対策に
ハッカ油スプレーは、ゴミ箱や排水溝の臭い対策にも最適です。
メントールのスッとする爽やかな香りが、気になる場所の匂いをカバーしてくれます。
トイレに常備して、出る前にワンプッシュするのもおすすめ。
自然成分なので、気になる場所には多めに使いたいという方にもピッタリですよ。
シャツやハンカチなどに使うとリフレッシュ効果も
ハッカ油には冷感効果があるため、夏場はワイシャツやハンカチに吹きかけて使うのもおすすめ。
市販でよく売られている冷感スプレーのような感覚で、清涼感を感じることができます。
夏場の汗の匂いもカバーできますし、天然成分のため肌に直接触れる使い方をしても安心です。
敏感肌の方の場合は念のため水道水で作る方法ではなく、精製水とエタノールで作ったハッカ油スプレーの方が、肌の負担が少ないのでおすすめです。
ハンカチに1プッシュして口元にあてるとメントールの爽やかな香りでリフレッシュできますよ。
お風呂上がりの滝汗防止に
せっかくお風呂でさっぱりしたのに、上がった瞬間やドライヤー中にに滝の汗が出る、なんてこともあると思います。
そんな時は、足などにハッカ油スプレーを噴きかけておくと冷感効果によってお風呂上がりの快適さを維持しやすくなりますよ。
風呂から上がった後すぐに使えるように、お風呂場に常備しておくのもいいですね。
特に夏場のお風呂上りにおすすめですので、ぜひ試してみてください。
おすすめのハッカ油
通販などで買えるおすすめのハッカ油商品を紹介します。
ハッカ油の原液と、すでにスプレーになっていてそのまま使えるタイプの2種類を紹介していますよ。
ハッカ油スプレーを作るコストと管理の手間を考慮して、自分にとって合っていると思うほうをチェックしてみてくださいね。
- 武内製薬 ハッカ油 20mL
- ペパーミント商会 天然 ハッカ油 スプレー 100ml
武内製薬 ハッカ油 20mL
健栄製薬のハッカ油は20mLで507円と、他社製品と比べてもかなりコスパに優れています。※Amazon参考価格
健栄製薬は、あの「手ピカジェル」を作っている会社ですね。
感染対策や手洗い、手指消毒用エタノール等を扱うトップメーカーでもあるため、品質も折り紙付きです。
初めてハッカ油スプレーを作る方や、ハッカ油選びで迷っている方は、こちらを候補の一つとしてみてください。
ペパーミント商会 天然 ハッカ油 スプレー 100ml
ペパーミント商会の天然 ハッカ油 スプレーは、100mlで1,700円。※Amazon参考価格
ハッカ油の原液ではなく、すでにスプレータイプとして利用できる濃度に調整されているため、すぐに使い始めることができますよ。
そもそもがハッカ油スプレーの中では低価格なものですが、同商品の20mLは860円、30mLは1,000円となていますので、100mlが圧倒的にお得です。
開封後はなんと2~3年ほど使用できる為、大容量で買っても使い切りやすいでしょう。
スプレー瓶に貼られているヒグマのイラストも印象的で、洗面台やトイレなどの見えるところに置いても可愛らしいですね。
ハッカ油スプレーは水道水だけで作れるが注意点もある
ハッカ油と水道水のみでハッカ油スプレーを作る方法、そして精製水・無水エタノールを使う場合と使わない場合で、完成したハッカ油スプレーにどんな違いが出るかについて解説しました。
水道水だけで作るハッカ油スプレーは非常にコスパが高く手軽です。
しかし使い勝手や安全面のことを考えると、推奨されているような精製水・無水エタノールを使う作り方の方が確実です。
またハッカ油スプレーを手作りする手間や詰め替える手間、使用期限の短さが気になる方は、すでに濃度調整されているハッカ油スプレーを購入するのも一つの方法ですよ。
どの方法にもメリットとデメリットがありますので、双方を理解した上で自分にとって最適な方法を選んでくださいね。