赤ちゃんは汗をかきやすいため、母乳やミルクだけでは脱水症状が心配ですよね。
実は、脱水症状を防ぐためには白湯がおすすめです。
白湯には脱水症状を防ぐ以外にも、赤ちゃんにとって様々なメリットがあります。
今回は、赤ちゃんのための白湯の作り方から飲ませるポイントまでを詳しく紹介していきます!
白湯とは水を沸騰させたもの
白湯とは簡単にいうと水を沸騰させたものです。
より詳しく説明すると、温度は90℃以上で水を沸騰させ、不純物を除去したものを白湯と呼びます。
90℃以上と定義されていますが、一般的には沸騰して暑い状態のものを白湯と呼んでおり、ある程度冷ましてから飲むのがほとんどでしょう。
「お湯とは何が違うの?」と疑問に思いますよね。
以下でお湯との違いについて説明していきます。
お湯との違いは温度
白湯とお湯との大きな違いは温度です。
知らない方も多いですが、お湯の定義は40℃以上で水に熱を加えて温めたものを指します。
お湯は白湯のように沸騰させる必要がないため、沸騰前の水はお湯と呼びます。
赤ちゃんに白湯を飲ませるメリットは多い
赤ちゃんに白湯を飲ませるメリットはたくさんあります。
メリットを挙げると以下の通りです。
- 水分補給になる
- 便秘改善に効果的
- 虫歯予防になる
- 哺乳瓶に慣れさせる
このように生後数か月の赤ちゃんには白湯を飲ませるのをおすすめします。
4つのメリットについて詳しく解説していきます。
水分補給になる
白湯を飲ませると当たり間ですが水分補給になります。
昔はよく白湯を飲ませていましたが、母乳や粉ミルクで水分補給を行っているため今ではあまり飲ませている方は少ないです。
しかし、粉ミルクはミネラル分が多く含まれ、赤ちゃんの胃に負担をかけてしまうため胃に優しい白湯がおすすめです。
また、粉ミルクを飲ませた後に少量の白湯を飲ませ、胃の負担を軽減させるのもおすすめですよ。
粉ミルクは一日の摂取量が決まっているため、それ以上飲みたがるようであれば白湯で代用するようにしましょう。
母乳や粉ミルクで十分な水分補給ができている場合は、白湯まで飲ませてしまうと健康に悪影響を及ぼす危険があるため、控えましょう。
便秘改善に効果的
白湯は便秘改善に効果的です。
知っている方多いと思いますが、赤ちゃんは便秘になる可能性が高いです。
赤ちゃんが便秘になる原因は、内臓が未発達で腸の働きが弱いためです。
食事量が少ない赤ちゃんの場合も便秘になりやすい傾向にあります。
また、赤ちゃんは汗をよくかくため脱水症状に陥りやすく、それも便秘になりやすい原因となっています。
離乳食を食べ始める生後5か月以降は母乳や粉ミルクを飲む量も減るため、汗をかいた分の水分を取り入れられないため、腸が脱水状態になり便秘になってしまうでしょう。
白湯が便秘に効果的な理由は2つあります。
- 腸の働きを活発にする
- 便を柔らかくする
順番に解説していきます。
参照元:健栄製薬「便秘解消に白湯が効果的なワケ」
白湯は腸の働きを活発にする
白湯を飲むと腸の働きを活発化させ、便秘の解消になります。
腸内の水分が少ないと悪玉菌が増え、腸の働きが弱くなってしまいます。
水分を取ると胃腸に刺激を与えられるため、腸の活発化に繋がります。
白湯は体を温める効果もあるため、体内の老廃物排出も活発にできる可能性もあります。
白湯は便を柔らかくする
白湯を飲むと便を柔らかくでき、便秘の解消に繋がります。
腸は水分を吸収する性質があるため、便の水分を吸収し便を硬くしてしまいます。
そうなると便秘になってしまいますが、白湯を飲むと水分補給になるため、便を柔らかくして便秘の解消になるでしょう。
虫歯予防になる
白湯は赤ちゃんの虫歯予防に役立ちます。
赤ちゃんは甘いものやお菓子が好きでたくさん食べてしまいがちです。
適量なら問題ないですが、糖分を摂取しすぎると虫歯になる危険性が高まります。
そこで、食後に白湯を与えるのを習慣化させれば口の中の食べ残しを減らせるため、虫歯になる可能性を抑える効果が期待できます。
白湯を飲ませていいのは生後2か月以降
赤ちゃんに白湯を飲ませる時期は、生後2か月以降がおすすめです。
白湯を飲ませる目的が水分補給のためであれば、白湯は生後2か月くらいから飲ませるのが効果的でしょう。
赤ちゃんは汗をよくかくため、お風呂上りや夏のお昼寝後の汗をかいた際などに白湯を飲ませるのがいいでしょう。
風邪をひいて薬を処方された場合なども、ミルクでは味が変に変化してしまい飲みづらくなるため、白湯がおすすめです。
離乳食の準備期間として白湯を飲ませる場合は、生後4か月くらいが望ましいでしょう。
離乳食は大体生後6か月目くらいから食べさせる場合が多いです。
白湯はミルク以外の味に慣れさせるのに効果があるため、離乳食を食べさせる1~2か月前くらいから徐々に飲ませるようにしましょう。
参照元:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」
白湯の作り方
続いては白湯の作り方を紹介していきます。
「ただお湯を作るだけでしょ?」と思う方は、しっかりと作り方を理解する必要があります。
赤ちゃんは抵抗力が弱く衛生的な水を飲ませる必要があるため、決まった作り方があります。
- 水道水を使用して作る方法
- ウォーターサーバーの水を使用して作る方法
以上の2パターンで紹介していきます。
水道水の場合は10分以上の沸騰が必要
水道水を使用して白湯を作る際は、衛生面を保つため10分以上の沸騰が必要です。
具体的な手順な以下です。
- 鍋などに水を入れ、蓋をしない状態のまま10分以上沸騰させる
- 赤ちゃんが飲める人肌くらいの温かさまで冷ます
水道水を使用する場合、沸騰が不十分だと塩素やトリハロメタンが除去されず、赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。
10分以上沸騰させると塩素やトリハロメタンを完全に除去できるため、必ず10分以上は沸騰させてください。
特にトリハロメタンは水温が上がると一時的に濃度が高くなる性質があるため、中途半端な加熱はとても危険ですよ。
できた白湯を冷ます際は、氷や水を加えるのではなく自然と人肌になるまで待ちましょう。
氷や水で冷ましてはいけない理由は、せっかく殺菌した白湯に不純物が含まれている危険がある氷と水を白湯に混入させないためです。
参照元:J-STAGE「種々の加熱条件下における水道水中の残留塩素,トリハロメタン,2-メチルイソボルネオールの濃度 変化」
ウォーターサーバーは温水機能を使おう
ウォーターサーバーの水は水道水と異なり、不純物を取り除いてあるためそのまま使用しても安全です。
天然水とRO水があり、RO水はミネラル分などの成分を完全に除去しているため赤ちゃんにとても適している水と言えます。
ウォーターサーバーの温水は沸騰する一歩手前程の水温のため、人肌まで冷ますまでの時間がかからないのも便利で、一度設置してしまえば白湯を作る手間がかかりません。
電気ケトルは白湯づくりには適さない
電気ケトルや電気ポットでも白湯が作れるのでは?と思われがちですが、電気ケトルや電気ポットは白湯づくりに適していません。
入れる水が水道水の場合、電気ケトルや電気ポットでは10分以上沸騰させられないため、不純物を十分に取り除けない可能性があります。
電気ケトルを利用する場合は、沸騰する分数を計って何回か加熱させましょう。
赤ちゃんに白湯を与える際のポイント
続いては実際に赤ちゃんに白湯を飲ませる際のポイントを紹介します。
ポイントは以下の3つです。
- 哺乳瓶で飲んでくれない場合はスプーンを使う
- 1回につき10~30㏄を目安に飲ませる
- 作った白湯はその日のうちに使い切る
どれも注意すべきポイントのため、実際に飲ませる際は以上のポイントを必ず守りましょう。
1つずつ解説していきます。
哺乳瓶で飲んでくれない場合はスプーンを使う
赤ちゃんに白湯を初めて飲ませる際や哺乳瓶で飲んでくれない場合は、無理矢理飲ませるのではなくスプーンで飲ませるようにしましょう。
白湯を飲んだことがない場合、哺乳瓶だと量も多いため、拒否反応を示す赤ちゃんもいます。
その点スプーンであれば少しずつ白湯に慣れさせられます。
また、哺乳瓶だと量の調節が難しく、飲み過ぎてしまってミルクが飲めなくなって栄養が摂取できなくなる恐れもあります。
スプーンであれば少しずつ調節しながら飲ませられるためおすすめです。
1回につき10~30㏄を目安に飲ませる
赤ちゃんに白湯を飲ませる際は、1回につき10~30㏄を目安に飲ませるようにしましょう。
授乳前に白湯を飲み過ぎてしまうと母乳やミルクを飲む量が減ってしまい、必要な栄養を摂取できなくなってしまう恐れがあります。
赤ちゃんがお腹を空かせる授乳時間前は白湯を与えないようにしましょう。
作った白湯はその日のうちに使い切る
当たり前ですが作った白湯は、翌日などに持ち越さずその日のうちに使い切るようにしましょう。
もしも赤ちゃんが飲み切れなかったとしても、それはすぐに捨てましょう。
理由としては、白湯は不純物を取り除いており衛生的ですが、口を付けた時点で雑菌が繁殖してしまいます。
すぐに飲めば問題はありませんが、時間が経つとどんどん雑菌が繁殖してしまうため、健康に悪影響を及ぼしかねません。
そのため、赤ちゃんに与える白湯は常に新しいものである必要があります。
赤ちゃんに白湯を飲ませる際は衛生面に十分注意しましょう!
赤ちゃんに白湯を飲ませる際には、いくつか注意点があるのをわかっていただけたでしょうか。
赤ちゃんは抵抗力が弱く、雑菌などに影響を受けやすいです。
そのため、赤ちゃんに白湯を飲ませる際には必ず衛生的なものを与えるようにしましょう!