姫泉酒造合資会社は、宮崎県で140年以上の歴史がある酒造メーカーです。
伝統的な製法を守りつつ、先進的な取り組みを行っています。
この記事では、姫泉酒造の特徴や、代表商品を紹介します。
姫泉酒造の基本情報
姫泉酒造合資会社の創業は、天保2年(1881年)と非常に歴史があります。
宮崎県西臼杵郡日之影町の唯一の老舗蔵元として、県内外から高い評価を受けています。
かつては、清酒の製造も行っていましたが、現在では、芋焼酎や麦焼酎、そば焼酎、もち米焼酎を製造しています。
姫泉酒造の酒造りの特徴
ここでは、姫泉酒造の酒造りの特徴を紹介します。
水にこだわった酒造り
姫泉酒造の焼酎には、酒蔵の対岸から湧き出る水が使われています。
数千年前の阿蘇の大噴火で形成された地層から湧き出ており、焼酎の味を支えています。
現在130年以上も立っている酒蔵が、同じ場所にあり続けるのは、姫泉酒造の水へのこだわりが感じられます。
手作業にこだわった酒造り
姫泉酒造では、現在でも、手作業にこだわった酒造りをしています。
仕込みから瓶詰め、ラベル貼りも手作業中心で行っています。
現社長の、「新しいものはいくらでも生まれてきますが、古いものは一度やめたらもう造れないと思うからです」という言葉の通り、創業当初から受け継がれる製法には、こだわりが感じられます。
SDGsへの取り組みに積極的
姫泉酒造は、SDGsへの取り組みに積極的です。
一部の芋焼酎の原材料の甘藷を地元の日之影町で栽培し、製造、販売まで行っています。
これは、町の高齢化に伴った、遊休農地の解消と地産地消を目指したものです。
190年以上続く伝統を守っている一方で、先進的な取り組みをしているのが、姫泉酒造の特徴です。
姫泉酒造の代表商品無濾過御幣(むろかごへい)
姫泉酒造を代表する商品が無濾過御幣(むろかごへい)です。
南九州産のさつまいも(黄金千貫)を使用し、白麹仕込み、常圧蒸留、無濾過製法で造られています。
商品名にもなっている、無濾過製法は、機械による濾過を行っていないということです。
通常、焼酎の原酒には、油分が含まれることがあり、これが風味や見た目を損なってしまいます。
そのため、機械で濾過をすることが多いです。
しかし、濾過を行うと、焼酎本来の旨味まで取ってしまうので、姫泉酒造では、表面の油分のみを手作業にて丹念にすくいとります。
これにより、スッキリとした味わいの中に、芋本来の旨味や甘味が残るようになっています。
伝統とこだわりがつまった姫泉酒造
今回は、姫泉酒造をご紹介しました。
江戸時代から続く伝統の酒造メーカーでありながら、先進的な取り組みもしていました。
焼酎を敬遠してしまいがちな、若い方も多いと思いますが、姫泉酒造の無濾過御幣(むろかごへい)を飲めば、焼酎のおいしさに気づけるかもしれませんね!